米国公認会計士(USCPA)合格体験記(7.5ヶ月間/750時間)

米国公認会計士(USCPA)試験に全科目合格した。

100時間/月の勉強で、7ヶ月半(749時間)かかった。

予備校

予備校はアビタス

当初は予備校を使わず市販の教材のみで受験する予定だったが、受験資格を得るのに米国大学の単位が必要だったため方針転換した。

カルフォルニア州立大学との提携によりオンライン試験で単位を取得でき、その他諸々の評判が良いアビタスを選んだ。

教材

アビタスのUS CPAコースは、以下のように様々な教材を提供しているが、時短のため、一部しか使わなかった

  • 講義動画:見ない
  • 紙の教科書:見ない
  • 紙の演習問題:見ない
  • 教科書アプリ:使った
  • 演習アプリ:使った

動画や紙の教材は、学習効率が悪いので無視

アプリ教材は、持ち運びが楽、場所を選ばずスキマ時間で学習可能、スクショを用いたまとめノート作成が簡単、タッチペンで手書きメモ可能、情報検索が高速、といった利点があり、効率的な学習ができたように思う。

教材以外の道具

iPhone、iPad、タブレットスタンド、iPhoneメモアプリ、Studyplusを以下のように使った。

あらゆる作業をスマホ/タブレットで気軽に実行可能にし、効率性・継続性の維持に努めた。

勉強方法

USCPA試験は4科目(FAR, AUD, BEC, REG)あるが、科目毎に以下のルーチンを実施した。

  1. 教科書を1周する
  2. MC(多肢選択)問題を1周する
  3. TBS(事例形式)問題を1周する
  4. 教科書をもう1周する
  5. AICPA過去問と模試はやらない
  6. 受験

よって、基本的に教科書は2周、演習問題は1周した。
(厳密には上記に加え、単位取得試験分が0.3周程度ある)

USCPA界隈では、演習問題を何周もするのが良いという意見が多いが(たけぞう氏:8周ecoslyme:~5周、アビタス:3周)、私には効率が悪く感じられたため、基本的に1周しかしなかった

AICPA過去問や模試も、同様の理由で、ほぼやらなかった。

その分、教科書に書いてあることの本質を理解するため、GoogleやGPT-4を用いた調査に時間を使った。

勉強時間

25時間/週を目標に勉強した。

週末は家族との時間に集中するため、基本的に平日:5時間、週末:0時間とした。

ただ、仕事の繁忙期や妻の第三子出産、連休、ChatGPTで遊ぶのが楽しすぎる等により、波が結構あった(2週間ほど一切勉強しない等)。

科目別の勉強時間は以下のとおり。

  • FAR:370時間(49.4%)
  • AUD:100時間(13.3%)
  • BEC:118時間(15.7%)
  • REG:158時間(21.1%)
  • 英文会計:3時間(0.4%)

合計:749時間(100%)

US CPAは「FARに合格すれば試験を半分終えたに等しい」という言説をよく目にするが、自分に関する限り、そのとおりだった。

スコア

USCPAの各科目は、99点満点で75点取ると合格する。
科目別のスコアは以下のとおりだった。

  • FAR:82
  • AUD:86
  • BEC:94
  • REG:82

事前知識

簿記3級、国内MBA、IELTS 8.0を取得済み。
仕訳やファイナンスの基礎は理解しており、英語の長文もあまり苦労せずに読める状態で勉強を開始した。

試験内容に関する印象

意味のない暗記や、重箱の隅を突付くような問題は出題されず、ストレートに本質を問うものばかり出るので、良い試験だと感じた。

また、日本の資格試験によく見られる、答案の手書きを要求したり、試験日が年に一度しかない、といった非合理性/非効率性がなく、国民性の違いを感じた。

  • この記事を書いた人

Y. Middleton

3児の父/海外在住/会社経営/個人投資家/米国公認会計士(USCPA)/公認システム監査人(CISA)/公認内部監査人(CIA)