表題の件、直感的には難しそうと思ったのだが、実際どうなのか調査するため、以下の本を読んだ:
稲盛和夫の実践アメーバ経営 全社員が自ら採算をつくる (日本経済新聞出版) Kindle Edition
結論から言えば、やめたほうが良いとのこと。
以下引用:
管理部門は「非採算部門」とする
稲盛和夫の実践アメーバ経営 全社員が自ら採算をつくる (日本経済新聞出版) Kindle Edition
一般的に管理部門の役割は、会社の発展を目指してすべての部門や社員を支援し、そのために必要なルールや制度を全社に浸透させることである。アメーバ経営でもこうした役割は基本的に変わらない。
もしアメーバ経営を導入し、できるだけ多くの採算部門をつくろうとして管理部門も採算部門としたらどうなるだろうか。管理部門が提供するサービスは社内売買をおこなうために有償化されるが、それを受けようとしない部門が出てくる恐れもある。これでは、全社員に平等かつ均質なサービスを提供することができない。こうした観点から管理部門は非採算部門とする。
ただし、管理部門には、提供するサービスの質を維持しつつも、経費最小を追求することが求められる。管理部門も他の採算部門と同様、細かな経費項目を設けて厳しく月次で管理していくことで、低コストで質の高いサービスの提供が可能となる。 非採算部門であっても「経費最小」を徹底することで管理部門の社員は採算意識や経営者感覚を高めていくのである。
尚、ついでなので本を全部読んだが、思った以上に個別具体的なメソッドはなく、アメーバ経営とは以下に帰着するである:
『ライン組織を、極力細かく、社内取引をする独立再採算のチーム(アメーバ)にせよ。但しチームの単位や構成は、会社や市場の状況に応じて臨機応変に変更せよ』
稲盛和夫の本はいつもそうだが(これとか)、当たり前のことしか書いておらず、ある意味インサイトは皆無。
しかし京セラ・KDDIを巨大企業に育て上げ、JALも再建してしまったのであるから、経営とは結局、「当たり前のことを当たり前にこなす」ことに尽きるのかもしれない。